サイン馬券(サイン理論)で競馬は勝てるのか?
競馬ファンなら誰もが一度は耳にしたことがあるサイン馬券(サイン理論)。大きいレースになればなるほど「◯◯賞のサインはこれだ!!」などと一部の競馬ファンの間では異様な盛り上がりを見せます。
で、そのサインとなる元ネタは時事ネタ(ニュース)であったりするわけなんですが、それがどうレースに影響するのか、そして競馬で勝つことが可能なのか、このサイン馬券について話をしてみたいと思います。
サイン馬券とは?
たくさんの時事ネタから「勝ち馬のサインはどれなのか?」を探して予想するのがサイン馬券の基本的なスタイルです。
詳しくは下記を参考にしてください。
さて、ここでもう一度冷静に考えてみましょう。
「そのニュースが、具体的にどのようにレースに影響を与えているのか?」
多分、この質問に正確に答えられる人はゼロなんじゃないでしょうか。
そりゃそうですよね。
例えば芸能人が結婚したとするならば、その当事者が馬の調教をするわけでもなければ股がることは絶対にありませんし、どこをどう見てもレースに関係するファクターはゼロだからです。
予想ではなく結果論の声が大きい
それでもサイン馬券派の人は
「この馬が勝ったのは◯◯というサインがあったからだ!!」
と口を揃えますが、ここで注目して欲しいのは、そのほとんどがレースの結果が出てから語られている=結果論で片付けられていることです。
もちろん、サイン派の人もレース前から予想はしていると思いますが、この予想の段階ではあまり声を大きくしませんし、「たられば」の範囲は絶対に超えることはありません。
が、運良く的中してしまうと「やっぱりこのサインがあったからだ!!」と短絡的に結論を出し、「サイン馬券は凄い!!」といった流れになるわけです。
ただ、どんな予想法にしてもレース毎に勝ち馬が必ず存在する以上、サイン予想でもいつかどこかで必ず当たります。
極端な話をすれば、あみだくじを引いてもサイコロを振っても当たる確率はゼロではなく、むしろ当たらない方が不思議なわけでして、仮にサイン馬券で的中したとしても、確率論からすると偶然の域を超えることのない結果論であることを理解しておきましょう。
サイン=オカルトの世界
情報化が進む現在では時事ネタを探すことはとても簡単な時代になりましたし、サインはいくらでも見つかるようになりました。
もっとも、後付けならいくらでもいくらでもその理由はつけられるんですが、そんなのはレースが終わってからでは後の祭りです。
もちろん、趣味の範囲で楽しむ分なら構いませんし、これもまた競馬予想の楽しみの一つなわけなんでサイン馬券全てを否定するつもりはないんですが、勝ちにこだわるならば、何の根拠もないオカルト的な予想を真に受けてはいけません。
ところでオカルトと言えばパチンコでも似たような話はゴマンとありますよね?
某◎村氏の漫画は割と有名でしたけど、よくもまぁあんなデタラメが通じるもんだなと別な意味で感心したりもしましたが、ぶっちゃけた話サイン馬券は
「リーチがかかったら鍵穴を触ると当たりやすい!!」
程度の予想法なんです(笑)
リーチがかかる以上、これもまたいつかどこかで大当たりするわけなんですが、その都度鍵穴を触っていれば
「鍵穴を触ったから当たった!!」
というような現象は当然生じますからね。
ここで上にある某◎村氏の漫画の1コマを例にしてみましょう。
例えば大当たり確率1/300のデジパチで500円で10回、計100回転デジタルを回した場合、大当たりする確率は約23.8%になるわけですが、この数字は計算されたものなので誰がどこでどんな打ち方をしようが同じ数字になります。
つまり、氏のオカルト攻略法が大当たり確率に影響させたわけでもなんでもないんですが、氏がそう伏線を張ることで、氏のオカルト攻略法がさも本物であるかのように見えてしまう、というわけなんです。
ここまで話せばサイン馬券の本質が見えたと思いますので、ひとまずパチンコの話は終わりにします。
趣味は趣味の範囲で楽しむ
くどいようですが、自分はサイン馬券そのものは否定はしませんし、「こういう楽しみ方もアリ」と自分は考えています。
ただ、間違っても「サイン馬券で勝てる!!」とイレ込まず、あくまで趣味の範囲内で楽しむべきものと考えてください。競馬は偶然で勝てるほど甘いギャンブルではありませんので。
世の中にはタチの悪い予想屋(?)がたくさんいます。
未だ悪徳競馬予想サイトが幅を利かせているのが何よりの証拠ですし、逆に言えばどうしてそれだけ幅を利かせているのかというと、それは何を隠そう、悪徳サイトに騙される競馬ファンが後を絶たないからなんです。
サイン馬券で勝てるなんて真剣に思ったらかなりの重症です。
そんな人は悪徳サイトの格好の餌食になりますので、サイン馬券は趣味として割り切り、勝ち負けはあまり考えずほどほどに競馬を楽しむように心がけましょう。