競馬の回収率について

競馬で言う回収率とは!?

競馬をしている方なら回収率という言葉を1度は聞いたことがあると思います。

ここで唐突な質問をしますが、回収率120%という数字を見たときに、皆さんはどう思われるでしょうか? ちなみに120%というのは、馬券に例えるなら120円の馬券が的中した、ということです。

多分、この数字だけを見ると

「少なっ・・・」

「それじゃ勝てないw」

などと思われるかもしれませんが、実は長い目で考えると、10,000円の資金が約90,000円ぐらいに増えるんです。

こう書くと、

「え、それって回収率900%じゃないの?」

「なんでそんな数字になるんだよ!?」

と疑問を感じる方は多いんじゃないでしょうか。

それではその「カラクリ」について説明していきましょう。

 

回収率の計算式

先ほどの例ですと、100円の馬券を購入して1.2倍が的中したときの払戻金は120円となりますが、この時の回収率は120%となります。(+20円)

この回収率の正確な計算式は

払戻金÷購入金額×100=回収率

で算出することが出来ます。

 

 

もちろん外れてしまったら払戻金は0円なので回収率は0%となりますが、本当に競馬で勝つためには、回収率101%を超えを目指す必要があります。

 

高配当狙いをした場合の回収率

ここで二つの的中例を比較してみましょう。(1点100円計算)

A.ワイド1点買いで200円的中

B.3連単5頭ボックスで10,000円的中(万馬券)

恐らく、99%の競馬ファンはBの方が「万馬券だ、凄い!!」と感じるかもしれませんが、実際の回収率を計算すると

A.200円÷100円×100=200%

B.10,000円÷6,000円×100≒166.7%

実はAの方が回収率はずっと高いんです。

仮に1レース毎に1点の三連単馬券を購入した場合、JRAの年間レースは約3,400ほどありますので、購入金額は

3,400×100円=340,000円

を使う計算になります。

そしてこの間、トータルでの回収率を101%以上にするためは、少なくとも34本以上の万馬券(ちなみに10万馬券なら3.4回以上の的中が必要)を当てなくてはなりませんが、果たしてどれだけの人がこの数字をクリアできるのかというと、限りなく0%に近い数字になるんじゃないでしょうか。

そう、ここに大きな「落とし穴」が潜んでいるんです、競馬には。

 

特に、

「今日は(たまたま)大幅なプラスになったから(多分)今までの負けた分は取り戻した! 来週も勝つぞ!」

と考える人は要注意です。

高配当の馬券が的中し、一時的に回収率がプラスになることはあるかもしれませんが、そんな偶然はそう何度も続きません。長い目で見れば、確実にマイナスになってしまうのが競馬の一番怖いところなんです。

 

 

一般的な競馬ファンの回収率は?

すべての競馬ファンの回収率を合わせると必ず70~80%の範囲内に落ち着きます。

JRAの控除率を考慮すれば当たり前の話なんですが、だからこそ競馬で勝つことは非常に難しいと言われています。

→ 馬券の種類と控除率

ここで話を戻しましょう。

 

「どうして回収率120%なのに、10,000円の元手が一年間で約90,000円になるのか?」

 

1レースあたりの回収率が120%ではたかが知れていますが、年単位といった長い目で捉えると、とてつもなく大きな数字に変わります。

ただ、1レースの当たり外れで一喜一憂するような競馬ファンは、残念ながらその肝心な部分に気づくことはできません。

そして、そうなると次の週、また次の週と高配当狙い=一発逆転の競馬しかできなくなり、最終的には負けてしまうという図式が成り立ってしまうんです。

なんとも空恐ろしい話ですが、これが競馬というギャンブルの現実です。

そこで、回収率120%がどのくらい「大きな数値になる」のかを具体的に説明してみたいと思います。

 

日々の積み重ねがモノをいう

ここでは例として、月に1度だけ馬券を購入し、その払戻金を上乗せして次月の馬券を購入する方法=追い上げで計算をしてみます。(便宜上、端数も計算します)


1月 1回目  10,000円 120% 12,000円
2月 2回目  12,000円 120% 14,400円
3月 3回目 14,400円 120% 17,280円
4月 4回目 17,280円 120% 20,736円
5月 5回目 20,736円 120%  24,883円
6月 6回目 24,883円 120%  29,860円
7月 7回目 29,860円 120% 35,832円
8月 8回目 35,832円 120% 42,998円
9月 9回目 42,998円 120% 51,598円
10月 10回目 51,598円 120% 61,917円
11月 11回目 61,917円 120%  74,301円
12月 12回目 74,301円 120% 89,161円

 

上の表を見ると一目瞭然だと思いますが、年間を通じて120%という回収率を叩き出せるならば、最終的な払戻金は89,161円となるんです。

これがカラクリの答え。

そう、

トータル回収率120%というのは、実はスゴい

ことなんですね。

たとえ1レース当たりの回収率が低くても、このようにコツコツと当たりを積み重ねると、競馬で勝つ可能性がグッとアップします。

 

おまけ・回収率75%の場合は……

せっかくなので、馬券控除率を加味した回収率75%の収支を計算してみます。


1月 1回目 10,000円 75% 7,500円
2月 2回目 7,500円 75% 5,625円
3月 3回目 5,625円 75% 4,219円
4月 4回目 4,219円 75% 3,164円
5月 5回目 3,164円 75%  2,373円
6月 6回目 2,373円 75%  1,780円
7月 7回目 1,780円 75% 1,335円
8月 8回目 1,335円 75% 1,001円
9月 9回目 1,001円 75% 751円
10月 10回目 751円 75% 563円
11月 11回目 563円 75% 422円
12月 12回目 422円 75% 317円

10,000円では最終的に317円、マイナス9,683円というように、見るも無残な結果になってしまうんです。

さて、この回収率75%の表を見てあなたはどう思いましたか?

 

「これってアカンやつや・・・」

 

と思った方は、今すぐ競馬、そして回収率に対する考えを改めてください。

 

まとめ

「一発で大金が掴める」可能性があるからこそ競馬は魅力的だとは思うのですが、現実問題、そんな甘い話は転がってはいません。

もし競馬が、誰もが簡単に勝てるようなギャンブルであれば、JRAは成り立つことはできませんからね。

 

いわゆる悪徳予想サイトには共通点が……

 

巷では上のようなド派手な広告=煽り文句を載せた競馬予想サイトを頻繁に目にしますが、そもそも本当にそんな馬券を簡単に当てられるのか、正直言って疑問だらけです。

競馬で勝つということは、やれ万馬券を何本当てたか、やれ月にン十万稼げるということではなく、トータル回収率の数字が101%を超えているかどうかに尽きますので、これを機に競馬の回収率について復習してみると良いでしょう。

きっと、たくさんのカラクリがわかるはずです。

 


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